高齢者の保健事業と介護予防の一体的実施の推進及び効果検証のための研究

厚生労働行政推進調査事業費補助金(政策科学総合研究事業(政策科学推進研究事業))(令和5~7年度)

 

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「高齢者の保健事業と介護予防の一体的実施」 実践支援ツール解説マニュアル

報告書

令和5年度厚生労働行政推進調査事業費補助金 政策科学総合研究事業(政策科学推進研究事業)

高齢者の保健事業と介護予防の一体的実施推進及び効果検証のための研究

 

【令和5年度 総括・分担研究報告書】

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研究班概要

【研究の背景】

 高齢化の進行に伴い、高齢期の健康保持・フレイル対策は重要性を増しており、令和2年度より後期高齢者医療広域連合(以下、広域連合)と市町村が主体となり、国保の保健事業と介護保険の地域支援事業を一体的に実施する、「高齢者の保健事業と介護予防の一体的実施」(以下、一体的実施)が実施されている。健診データ、後期高齢者の質問票(以下、質問票)やレセプト(医療・介護)情報から、低栄養、フレイル、重症化予防等の対象者を選定し、高齢者の特性に合わせた保健事業を実施するものである。
 令和4年度実施状況調査によると、全国の市町村の62%で実施されており、質問票は健診時のみならず、通いの場等でも活用され、後期高齢者の健康状態の確認に用いられるようになった。一方、自治体においては、部局間・関係機関との連携の在り方、KDB等を用いたデータ分析、事業評価などの課題が挙げられている。令和6年度からは第3期データヘルス計画が開始されるため、保険者が事業を効果的に運営管理する上でも、これまで以上に一体的実施に係る事業評価、効果検証が必要となる。

【本研究班について】

 本研究班では、高齢者の保健事業と介護予防の一体的実施の事業評価及び効果検証に取り組む。事業評価については、①令和4年度に先行研究班で作成したKDB二次活用ツール(事業評価ツール)を10市町村、2広域連合で検証し、一体的実施の標準的な事業評価方法に向けての課題整理を行う。また、当該ツールの検証を踏まえた上で、ツールの改修や更なる機能向上について検討する(令和5年度)。
 効果検証については、②広域連合から提出された各市町村の計画書及び報告書データの分析を行い、取組の可視化を図る。ストラクチャー、プロセス評価の標準的な実施方法について検討する(令和5~6年度)。③ 全国の自治体の国保データベース(KDB)データ(質問票、健診、医療、介護)を複数年分収集し、広域連合、市町村での実施方法と効果の関連について検討する。KDBおよび二次活用ツールを用いたアウトプット、アウトカム評価の標準的な方法を検討し、提案する(令和6~7年度)。
 なお、本研究班の研究者は、厚生労働省の検討会・WG・有識者会議ならびに国民健康保険中央会(
以下「国保中央会」)の高齢者の保健事業ワーキングのメンバーとして、国の政策検討状況や、国保中央会で検討されるKDBの実践的な活用方法の検討などとも調整をはかりつつ、前述の①~③に努める。

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【研究組織】

津下 一代 女子栄養大学特任教授
石崎 達郎 東京都健康長寿医療センター研究所研究部長
飯島 勝矢 東京大学高齢社会総合研究機構教授
渡邊 裕 北海道大学大学院歯学研究院准教授
田中 和美 神奈川県立保健福祉大学保健福祉学部栄養学科教授
樺山 舞 大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻教授
斎藤 民 国立長寿医療研究センター・研究所老年学・社会科学研究センター老年社会科学研究部部長
(研究協力者)  
吉澤 裕世 東京大学高齢社会総合研究機構
田中 友規 東京大学高齢社会総合研究機構
遠又 靖丈 神奈川県立保健福祉大学
三好 ゆかり 国民健康保険中央会